HTML5 Enterprise Seminar 2017
HTML5 は次世代標準のWeb 技術です。スマートフォンを含めたWeb ブラウザの進化や、セキュリティの懸
念による脱ブラウザプラグインの流れもあり、HTML5 に対応したWeb サイトは着実に増えてきています。企業
システムにおいても、使い勝手の向上、高い表現力、マルチデバイスへの対応など の利点を活かすことで、
新しい価値の創出や、既存の業務を変革することができるようになってきました。特に、ここ数年での機能や
パフォーマンス面でのブラウザの進化は急速であり、従来なら対象外としていたシステムも含め、HTML5 を
活用した様々な事例が出てきています。
このような事例において、HTML5 を採用するに至るまでには、機能の使いこなし、これまでのWeb の資産の有効活用、パフォーマンスを引き出すためのノウハウの不足、進化し続けるブラウザへの対応など、多岐に渡る課題の検討が行われています。
本セミナーでは、HTML5 の最新動向や、実際に採用されている企業様から採用に至るまでの検討プロセス、事例についてご紹介頂きます。また、HTML5 のシステムを効率的に開発するためのポイントや、その際に着目されるソリューションをご紹介いたします。それにより、参加者の皆様がHTML5 について理解を深め、採用の検討やHTML5 のパワーを益々活用するための糸口を掴む機会にして頂きたいと思います。
セミナー 13:30~18:00
ブース展示 13:30~18:30
プロジェクトにおいて、HTML5の採用を検討する方
Webシステムの開発者の方
エンタープライズWebの幕開け ~業務システムにHTML5を使うわけ~
有限会社futomi 代表取締役
株式会社ニューフォリア 取締役 CTO
羽田野 太巳 氏
HTML5はWebのフロントエンドの大きな進歩として話題になり、今では当たり前のように使われている。Webブラウザーから有名なWebサイトを訪れば、それはHTML5ベースで作られいることだろう。
しかし、それがまだ当たり前でない領域がある。そう、企業で使われる業務システムだ。
一般消費者向けのコンテンツは常に技術トレンドをキャッチアップする一方、企業向けシステムは常に保守的で技術トレンドの採用は遅れがちだ。しかし、HTML5をはじめとしたWebフロントエンドの技術は、まだまだ進化し続け、カッティングエッジの技術も登場し続けているものの、その多くはすでに成熟している。
にもかかわらず、企業向けシステム開発において、フロントエンドにWeb技術をあえて採用する理由はあまり理解されていない。それはWeb技術がホームページを作成するための技術であるとの先入観が世間一般に浸透しているからに他ならない。
HTML5をはじめとしたWeb技術がどういった方向性で進化し続けているのかを理解すれば、その応用範囲は多岐に及ぶことが分かるはずだ。
本講演では、HTML5をはじめとしたフロントエンドのWeb技術を企業向けシステムに採用するメリットとデメリット、そして、Web技術の最新動向を踏まえ、今後、Web技術でどこまで業務システムのフロントエンドを置き換えられるのかを占う。
【講演者紹介】
1993年 日本電信電話(株)(NTT)入社。伝送系エンジニアとして通信系インフラの保守運用を経て、通信系SIとして企業通信系システム設計に従事。 1999年 NTTぷららに出向、インターネット接続サービスおよびサーバーのシステム運用、サービス企画に従事し、IPTVサービスの立ち上げに携わる。2004年独立後、(有)futomiを設立し、ウェブ・システム開発の傍ら、ウェブコンサルティングも手がける。 HTML5の気運が高まる以前からHTML5の探求を始め、HTML5の普及啓蒙に関わり、HTML5関連書籍や雑誌記事執筆も行う。2011年 (株)ニューフォリア取締役(最高技術責任者)に就任し、HTML5を使ったコンテンツ作りの指揮を執る。
hifiveで実現するエンタープライズHTML5 Webアプリケーション開発
新日鉄住金ソリューションズ
システム研究開発センター
hifive開発チーム
下田 修
企業システム開発には、保守期間が長い、多人数・分業でのチーム開発になる、などの特徴があります。このような特徴を持つ業務システム開発プロジェクトにおいて進化の速いHTML5技術をいかにしてうまく取り入れるか、そのポイントをご説明します。また、当社で開発しているHTML5企業Webシステム向けプラットフォーム「hifive」を用いた例をご紹介します。
【講演者紹介】
新日鉄住金ソリューションズ株式会社 技術本部 システム研究開発センター所属。「水曜どうでしょう」が好きな北海道育ち。会社ではWebシステム(やや画面寄り)の領域で研究開発を行っており、「hifive」のチーフアーキテクトも務める。学生時代に「Imagine Cup 2007日本大会」で優勝し、シアトルでビルゲイツを前にプレゼンしたのがちょっとした自慢。
新日鐵住金でのHTML5 導入の取組について
新日鐵住金株式会社
業務プロセス改革推進部
IT企画室長
寺原 秀明 氏
新日鐵住金では過去にユーザインタフェースにリッチクライアント化に取組み、Silverlightを導入してきた。
現在、HTML5への移行と新たなリッチクライアントについてもHTML5での開発に取り組んでいる。現在の考え方・取組とその事例をご紹介する。
えっ!ここまで出来るHTML5のフロントエンド。
株式会社オークネット・アイビーエス
クラウドビジネス推進部 統括GM
黒柳 為之 氏
株式会社オークネット
IT開発部 フロントエンドエンジニア
大橋 秀紀 氏
我々のHTML5との出会いは、今から6年前の2011年になります。
Web上でリアルタイムオークションの実現がこの当時のテーマで、HTML5とWebSocketでモックアップを開発したことを思い出します。この頃我々の周りには、HTML5関連の技術を理解している技術者は極めて少数でした。
また、CSS3を理解しているWebデザイナーは皆無でした。
そのため、まず始めたのが人材探しでした。技術者を探すために100社近い開発会社に連絡を取り、技術者の面談
を重ねました。結果はほぼゼロでした。2011年当時、HTML5とJavaScriptを理解している技術者を見つけることは
出来ませんでした。但し、Webデザイナーだけは運よくいい人材に巡り合うことが出来ました。
今回は、リアルタイムオークションを開発する上で、HTML5やWebSocketが必要だった理由、また我々が蓄積したWeb高速化のための原則、HTML5ベースのWebサービスの高可用性や負荷分散を実現するバックエンド技術などを紹介します。
HTML5時代のUIテスト自動化
新日鉄住金ソリューションズ
システム研究開発センター
hifive開発チーム
石川 真也
HTML5の時代。
「リッチなUI(ユーザインタフェース)」をもち、「複数のブラウザ・デバイス上で動作する」Webアプリケーションを開発できる土壌が整いつつあります。しかしその一方で、複雑化する画面・多様化するデバイスでのテストは負担が重く、開発者を悩ませ続けています。
これらのテストを自動化する恩恵は大きいですが、一筋縄ではいきません。これは「自動テスト環境やテストスクリプトの保守」といったテスト自動化本来の課題に加えて、「UIが正しく表示されていることをどう確認するか?」などのUIテスト特有の難しさもあるからです。
本講演ではWebアプリケーションのUIテストにフォーカスし、テスト自動化に取り組む必要性や、自動化を行う際の課題を説明します。そしてそれらの課題を解消するために開発したテスト自動化支援ツール「Pitalium」について、実際の導入事例を交えてご紹介します。
【講演者紹介】
新日鉄住金ソリューションズ株式会社 技術本部 システム研究開発センター所属。「hifive」リードエンジニア。hifiveの機能開発や対外広報活動に携わる傍ら、見て楽しい・触って楽しいデモアプリの製作にも余念がない
IT企業/IT技術者のためのHTML5 さらなる優位性の築き方
特定非営利活動法人 LPI-Japan
和田 真輝 氏
ビジネスを効率的に推進してゆく根幹となる業務システムの多くは、クライアントサーバモデルを採用している。業務システムはサーバーサイドで動作することが多く、ITの発展とともに様々な機能をサーバーへ取り込んできたが、クライアントの果たす役割は少なかった。 いち早くHTML5およびその関連技術を導入してきたSNSなどのWebサービスやWebアプリケーションは、クライアント端末の多様化に対応し、またリッチなユーザエクスペリエンスの提供による成功を収めている。 業務システムへのHTML5の導入により、業務システムは新たな進化を遂げる可能性があり、またIT企業/IT技術者はHTML5を習得することで他社(他者)との優位性を築き、差別化を図ることができる。
HTML5 と Visual Studio tools for Apache Cordova ではじめるモバイルアプリ開発
日本マイクロソフト株式会社
デベロッパー & プラットフォーム統括本部
エバンジェリスト
物江 修 氏
Visual Studio tools for Apache Cordova は Web 開発者が慣れ親しんだ HTML + JavaScriptを使用して、Android、iOS といったプラットフォームを横断したシングルコードでのモバイルアプリの開発を可能にします。このセッションでは Visual Studio を使用した Cordova アプリの基本的な開発方法、Cordova 開発用に用意された Visual Studio のさまざまな機能について紹介します。
【講演者紹介】
2000年よりマイクロソフト、NTTドコモのジョイントベンチャー立ち上げに参加。技術者として.NET Framework を使用した商用ASPサービスの設計と開発に従事。2004年、マイクロソフト・アジアリミテッド入社。インターネット開発製品のサポートエンジニアを経て現職のデベロッパー&プラットフォーム統括本部エバンジェリストとなる。以来、ASP.NET、IIS(Webサーバー)の啓発活動に従事し、現在はEdge、Windows 10 を広く開発者に知ってもらうべく活動中。
http://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/cc-shinagawa/